見出し1ビジネス英会話検定試験

この検定試験は、アメリカ英語で仕事をする基礎能力があるかどうかを検定します。検定試験の問題はすべて「ビジネス英会話」の学習コースから出題されます。

ビジネス英会話の教材は、イギリスで出版されているものが多く、アメリカで出版されているものはほとんどありません。しかも、ビジネス英会話の教材は、簡単な資料を参考にプロのライターが想像で書いたと思われものが多く、本当に役に立つのか疑問を感じるものが少なくありません。実際、アメリカに赴任して仕事ができるようになるまでに2、3年はかかるというが常識になっています。

このような現状を鑑み、この教材の開発は、コンピュータ関連製品の世界最大のディストリビューターの一つとして知られるテックデーター・コーポレーションで営業部長をしていたケネス・トムリンソン氏を招聘し、アメリカで行っていた業務を会話形式で事細かに書いていただくところから始めました。

トムリンソン氏が経験したことがある全ての業務を書いていただいたため、学習コースは100レッスンにも及びました。個々のダイアローグを熟読すると、主人公のBrown氏と顧客と間の心理描写が見事に描かれていることに驚かされます。特に、顧客との間にトラブルが生じたときの会話は圧巻で、トムリンソン氏のトップセールスマンとしての能力の高さがそのまま表れています。

「インフォーマルであることを信条とするアメリカ人のトップセールスマンが、顧客に対してどのような敬語を使うのか」については、ビジネス英語を学ぶ人が最も気になる部分だと思います。アメリカ人はインフォーマルであることを信条としているため、英会話の教材によく出てくる"Shall I ~?"というような表現は普通使いません。英作文.netの「ビジネス英会話」を学習すると、アメリカ英語の敬語的表現は、"Would you mind ~"のような個々の表現にあるのではなく、相手の意志を最大限尊重するというところにあることが分かります。その意味で、敬語的表現は100レッスンのいたるところに現れますが、それが敬語的表現であることに気づくには、相当の英語力を必要とします。

また、この教材はトムリンソン氏が実際に行ったように、ヘッドハンターに電話をし、就職先を探すところから始まるので、面接が行われるまでの数レッスンは、外資系に就職しようとしている方のための貴重な参考資料になるかも知れません。

「ビジネス英会話」は、トムリンソン氏が書いた原稿を「毎日ウイークリー」にコラムを持つティム・ヤング氏が校正し、英会話教材として体裁を整えて、実際の授業で使っていましたが、アメリカの一流企業の営業部長が書いただけあって、初中級の英会話学習者には、専門的で難しすぎるという難点があることが分かりました。しかし、これからアメリカに赴任しなければならない方や、アメリカでの業務を数年経験した後さらに英会話力を伸ばそうとする方には、他に例をみない、最適な教材であると自負しています。