最初に受ける11級検定試験
11級検定試験は、中学1年で学習すべき、BE動詞と一般動詞の違い、人称代名詞の使い方など英語の根本原理とも言うべき事柄が理解できているかどうかを検定します。初級とか上級とかには関係なく、英文を作るときに常に必要とされる知識なので、1問でもできなければ英作文をするたびに問題が生じるため、11級は他の級と異なり、30問中29問正解しないと認定されません。
11級検定試験に出る単語は、中学校を卒業していれば、英語が苦手だった人でさえ知っているようなレベルのものです。ところが不思議なことに、TOEICのテストで満点を取るような方が、不合格になる人ことが少なくありません。この原因は、「アメリカの入試問題を専門に作っている会社が作ったTOEICでは、日本人の英語力や英会話能力を査定できない」という問題によるだけでなく、「『英語の根本原理』ともいうべき英語の最も基本的事柄が、中学1年のとき、きちんと教えられていない」ことによるものです。
周知のように、大学を卒業したアメリカ人がTOEICで500~600しか取れなかったり、英語がほとんど話せない日本人が990点満点を取ったりするため、実際に英語を業務で使わなければならない外資系の会社などでは、入社試験でTOEICの成績を重視しなくなっています。TOEICで高得点を取っても、それは単に暗記力がよいことを証明するだけでのもので、自分の言いたいことを書いたり、話したりするという真の英語力を証明するものではないということを心に留めておいてください。そうすれば、11級に落ちたとしても、ショックは受けずにすむと思います。
また、中学校や高校で英語の成績がよかった方でも、「英語の根本原理」ともいうべき英語の最も基本的事柄を中学1年のとき教えてもらっていないと、暗記に頼ってよい成績とることになるため、11級が受からないかもしれません。これは、あなたに責任があるわけではなく、日本の英語教育そのものに問題があるためですから、ショックを受ける必要はありません。学生時代、英語の成績がよかった人は単語力があるので、中学1年で習うべき『英語の根本原理』ともいうべき最も基本的事柄を学習しなおすだけで、多少の文法的な間違いはあっても、自分で言いたいことを書いたり、話したりできるようになることが、株式会社渡辺米会話研究所が経営する英会話スクールで、このタイプの生徒を長年にわたって教えてきた経験から分かっています。