「ぬるい湯に入って馬毛ブラシで皮膚をこする以外に、肺の機能を上げる方法はないのでしょうか」と町会長。

「ビオチンを飲めば、肺の機能が少し上がります。」

「ビオチンと言いますと?」と町会長。

「ウィキペディアには『ビタミンB群に分類される水溶性ビタミンの一種で、ビタミンB7とも呼ばれるが、欠乏症を起こすことが稀なため、単にビオチンと呼ばれることも多い』と書いてあります。」

「ビタミンB7のことなのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「肺の機能が上がると書いてあるのですか」と町会長。

「肺の機能が上がるとは書いてないのですが、欠乏すると皮膚に問題が生じるということは書いてあります。」

「皮膚が改善するとは書いてないのですね」と町会長。

「アトピー性皮膚炎の患者の中にビオチンで改善する人がいるとか、爪の脆さや脱毛症の改善に関する研究があるとは書いてあります。いずれも東洋医学的観点からは、肺経に関する問題です。」

「渡辺さんの場合は、どういう効果があったのですか」と町会長。

「明らかに皮膚の気の流れが良くなります。毛髪は増えているような気がしますが、気のせいかもしれません。」

「アトピーが治ったということですが、ビオチンが効いたということですね」と町会長。

「皮膚の赤みがかったところは、完全になくなったのですが、痒疹が残っています。しかし、1年前と比べると、明確に改善して、目立たなくなっています。」

「完全に治ってはいないが、ビオチンで良くなったということですね」と町会長。

「皮膚の気の流れが良くなるので、アトピー改善の一助にはなりますが、ビオチンでアトピーが良くなる人は少ないと思います。」

「皮膚の気の流れが良くなるのに、アトピーが改善する人は少ないのですか」と町会長。

「アトピーは肺の機能低下と肝臓の機能低下で起こるため、少ないと推測しています。」

「なるほど。ビオチンで肺の機能が上がっても、肝臓の機能が上がらないとアトピーは治らないのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「そうすると、ビオチンを飲むより海水浴をした方が効果が高いということですか」と町会長。

「アトピーに対するビオチンの効果については、十分なデーターが見つからないので、何とも言えません。僕の経験からは、海水浴の方が効果が高いとは言えないような気がします。」

2020/2/1

※皮膚は漢方薬の温清飲(うんせいいん)で緩む。

<筆者の一言>
アトピーは完全に治っているが、頭髪が増えていると思ったのは間違いだった。しかし、最近ようやく分かったのだが、ビオチンの効能は頭の皮膚を緩めるところにある。それにもかかわらず頭髪が増えないのは、頭髪が強い陰だった期間が長かったためだ。今は陽に変わったが、毛根が頭髪から出る強い胃経の陰の気で固まってしまっている。肝機能がもっと上がれば毛根も緩むのだろうが、時間がかかりそうだ。

ビオチンで皮膚の気の流れが良くなるのは、頭皮が毛髪から出る強い陰の気で固まってしまっているからだ。頭皮以外の皮膚は頭皮と連動性があるため可動性が低下している。ビオチンで頭皮が緩むと、頭皮との連動性により皮膚全体の気の流れが良くなる。

足裏の皮膚は、特に、頭皮と強い連動性がある。また、頭皮は小脳の軟膜とも連動性がある。そのため、足の裏にワセリンを塗り、ビオチンとフォスファチジルセリンを飲むと、小脳の軟膜は緩みやすくなる。

2022/12/27