「体に何の問題もなかったということは、体力を上げるために玄米菜食をしたというですか」と町会長。

「実は、胃腸が弱くて、ちょっと食べすぎると、胃もたれがして、食欲がなくなってしまうことが時々ありました。」

「胃腸が弱かったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。ひどいときは、ラーメンでも胃もたれすることがありました。」

「思いっきり胃腸が弱かったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。そういうとき食べられたのは、うどんやそばでしたが、不思議なことに、試しに食べてみた硬そうな玄米は胃に問題を起こさなかったのです。」

「それは、不思議ですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。体力がなかったのに、英会話スクールをいきなり立ち上げたことに無理があったのだと思います。この頃になると、走ってもお腹がすかず、かえって胃もたれが悪化するようなこともありました。」

「思いっきり胃腸が弱かったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。近くに英国屋という雰囲気のいい、パブがあったので、ボトルを置いていたのですが、ほんのちょっと飲みすぎると、2、3日は食欲がなく、うどんかそばしか食べられないという状態でした。」

「それでは、仕事に差し支えますね」と町会長。

「おっしゃる通りです。20代も後半になると、体が疲れて仕事をする気力がなくなり、夜遅くなると、体がぐったりと疲れ、人と話をするのもつらくなりました。」

「それで、どうしたのですか」と町会長。

「大学時代には、週に1、2回山の中を走っていたこともあって、とりあえず毎日30分ほど走ることにしました。」

「効果はあったのですか」と町会長。

「2、3日もすると、食欲も出てきて、すべてうまく行くように思われました。実際、最初の2ヶ月は、体も軽くなり、食欲も出てきたのです。」

「やはり、運動が必要なのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。ところが3ヶ月目に入った頃、英国屋で、お酒を少し飲んだ翌日、食欲が全くなくなり、走っても疲れがたまるだけ、症状は日毎に悪化していきました。」

「胃腸薬は飲まなかったのですか」と町会長。

「もちろん飲みましたが、何の効果ありませんでした。」

「それでは、うどんやそばだけの生活になってしまったのですか」と町会長。

「そういうことになったのですが、食べたうどんやそばも、胃の中にたまったままで、消化されないような状態でした。」

「そこまで行くと、人生の危機ですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

2021/3/2

<氷期はラニーニャとともに到来する11>
『ラニーニャ』を含む『エルニーニョ・南方振動』については、『エルニーニョ・南方振動とは、大気ではインドネシア付近と南太平洋東部で海面の気圧がシーソーのように連動して変化し、もう片方が低くなる傾向にある、海洋では赤道太平洋の海面水温や海流などが変動する、各々の相が数か月から数十か月の持続期間を持つ地球規模での自然現象の総称である。大気に着目した場合には「南方振動」、海洋に着目した場合には「エルニーニョ現象」と呼ぶことができる』ということは、『氷期はラニーニャとともに到来する1』で紹介したように、ウィキペディアの『エルニーニョ・南方振動』に記載されている。

『エルニーニョ・南方振動』の主要な原因は地球の自転と温室効果ガスの増加だ。温室効果ガスについては、よく知られているので、ここでは地球の自転について考察してみたい。

地球が東に向かって回転しているので、海水は慣性により元あった位置にとどまろうとする。その結果、西に向かって上昇しながら流れようとする。しかし、引力が働いているし、水の粘度も高いので、空中に飛んで行ったりはしない。

そして、行く手にユーラシア大陸や島があるため進行が妨げられ、海水のより戻しが起こり、東に向かう海水の流れが生じる。東側には、東に向かう海水の流れを完全にさえぎるアメリカ大陸がある。下層の冷たい海水と表層の海水には温度差があり、下層の冷たい海水の方が粘度が高いので巨大な塊として、表層の海水とは異なる波動を起こしていると推定される。その結果、エルニーニョ現象は複雑な波動になる。

複雑な波動によって下層の冷たい海水の塊が海の表面に現れるのがラニーニャだ。ミランコビッチ・サイクルにより、深海の冷たい海水の量が増えてきているのだから、ラニーニャが起こった時の冷たい海域は広がって行き、氷期の到来を引き起こすに違いない。<終わり>

2024/2/19