「世界中の棋士が、本因坊秀策の棋譜を並べると囲碁が強くなると思っているということですか」と町会長。

「そういうことだと推定しています。李昌鎬が本因坊秀策の棋譜を並べているのは周知の事実なので、並べないプロの棋士はいないと思います。プロの棋士は、2、3度並べるだけで棋譜を覚えることができるのではないかと思いますが、僕には、そういう能力がないので、最初の250手くらいを丸暗記できるまで繰り返し並べています。」

「物語が分からなくても、覚えられるのですか」と町会長。

「本因坊秀策が、どういう頭脳の持ち主だったかは想像もできませんが、AIの基本的な原理は分かっているので、頑張れば、物語はある程度分かります。」

「物語が分からないことはないのですか」と町会長。

「物語が分からないことは、頻繁にあります。」

「それでは、物語が分かるとは言えないのではありませんか」と町会長。

「実に鋭いご指摘です。しかし、プロの9段のレベルで物語を理解することは原理的には可能です。」

「しかし、渡辺さんは、プロの9段ではなく、アマチュアの5段ではないのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それでは、プロの9段のレベルで物語を理解することは原理的に不可能ではありませんか」と町会長。

「実に鋭いご指摘です。実際、プロの9段と同じように理解するのは難しいのは確かです。しかし、アマゾンでプロの9段レベルの対戦型囲碁ソフトが販売されています。」

「その対戦型ソフトを使うと、『物語があるから覚えられます。初心者の対局は、失礼な言い方になりますが、意味がない打ち方をするので覚えづらいです』と言った芝野虎丸のレベルで物語を理解できる可能性があるということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。実際には、難しいと思いますが、可能性はあります。」

「ということは、プロの九段レベルの対戦型囲碁ソフトのおかげで、250手丸暗記できたということですか」と町会長。

「それが、130手くらいまで行くと、必ず、ミスをするのです。」

「それでは、効果測定ができないのではありませんか」と町会長。

「おっしゃる通りです。それで、もしかしたら、ホスファチジルセリンが効くのではないかと思って飲んでみたのです。」

「『ホスファチジルセリン』と言いますと?」と町会長。

2021/8/11

<それじゃあどうする22>
右下の歯は、作ってから30日後の7月3日に、イカの握りを食べている時に取れてしまった。スーパーで買っておいた寿司を息子と夕食に食べている時のことだった。息子はダイエットは続けているが、体重が標準体重を1キロほど下回るようになったので、時折、夕食を寿司にしている。

筆者が右下の歯を適当に作ったことも、接着剤は使っていないことも知らない息子は、ショックを受けたようだった。

取れた歯を洗って観察すると、歯が取れたのは院長が治療した差し歯が取れたためのようだった。筆者は、奥歯と院長が再固定した差し歯の間に歯を1本作ったが、接着剤で固定はしなかった。その歯が取れなかった理由は取れた歯を観察すると明確になった。

歯を作る時に、柔らかくなった熱可塑性樹脂を指で整形する時に、熱可塑性樹脂の薄膜が差し歯と奥歯を部分的に包んだようだ。差し歯は院長が折れた歯を固定しやすくするために内側を削っていたので、そのへこみを熱可塑性樹脂で埋めた記憶がある。奥歯や差し歯に付いた熱可塑性樹脂の量は取れた歯を見るとわずかで、コンマ何ミリというくらいの薄膜が大半だった。<続く>

2024/7/25

※この原稿は昨日アップロードするはずだったのですが、うっかりしてしまいました。後ほど、もう1話アップロードします。今回のミスは筆者の本質的な問題と関わっていて、『それじゃあどうする』で現在書いている原稿と重なるところがあるので、その部分をできるだけ分かりやすく書くつもりです。