「4月18日のオーストラリアの感染者発見率は、感染者数が256.20、死者数が2.63なので、256.20割る2.63で97.4になります。」

「それはおかしいですね。その値では終息するはずがありませんね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「オーストラリアはデーターの操作はしないということでしたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。キリスト教文化圏の国ですから。」

「その日のシンガポールの感染者発見率は、どのくらいになるのですか」と町会長。

「4月18日のシンガポールの感染者発見率は、感染者数が863.20、死者数が1.88なので、863.20割る1.88で、459.1になります。」

「すごい値ですね。どうして、そんな値になってしまうのですか」と町会長。

「ヨーロッパや米国のグラフを見ると、グラフが丸みを帯びて、感染者の増加が低下しているように見えますが、シンガポールのグラフは直線的に増加しています。」

「どうして、シンガポールのグラフは感染者が直線的に増加しているのですか」と町会長。

「3月31日と4月18日の感染者発見率の変化は、米国51.9→19.0、イギリス15.7→7.5、イタリア8.8→7.6、シンガポール282.8→459.1、オーストラリア238.28→97.4です。」

「米国やヨーロッパ諸国は、感染者発見率が低下していますね」と町会長。

「おっしゃる通りです。グラフが終息に向かっているように見えるのは、感染者の数が減っているのではなく、感染者を発見するための医療設備や医者の数が限界に達しているということです。残念ながら、ヨーロッパのデーターも信用できません。」

「シンガポールの感染者発見率が459.1なのは、シンガポールが感染者の追跡調査を徹底的にしている結果ということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。ウィキペディアには『外国人労働者が建設産業の80%、サービス産業の50%を占めている・・・先進国以外から来た多くの外国人労働者は劣悪な環境を強いられているなど問題も多い』と記載されていて、4月23日に『シンガポールで、新型コロナウイルスが外国人労働者間で感染が拡大している』というのニュースがありました。」

「シンガポールには外国人労働者がたくさんいるのですか」と町会長。

「不衛生な場所に暮らす30万人を超える外国人労働者がいるそうです。」

「なるほど。それでシンガポールは感染者の増加を止めることができないのですか」と町会長。

「そうかもしれませんが、そういう人たちに対しても徹底的な感染者の追跡調査をしているので、感染者発見率が459.1という異常に高い値になるのだと思います。」

「外国人労働者が新型コロナに感染していれば、シンガポール国民が感染する原因になるので、シンガポール国民と同じように追跡調査をするしかないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。シンガポールは、ヨーロパやアメリカと違い、感染者を発見するための医療設備や医者の数が限界に達していないということです。」

2020/4/30

<ムクドリ3>
ムクドリ対策は完璧だと思った翌朝、窓越しにチェックすると、ムクドリが害獣撃退器から1メートルほどのところで、害獣撃退器の様子を注意深く観察していた。その様子を見て、おもちゃの蛇を元のところに戻した。

ムクドリはウィキペディアには留鳥と書いてあるが、僕が知っている限りにおいては、渡り鳥だ。毎年3月末頃から我が家の周りに集まって来て、5月末にピークになり、6月以降は見かけることがない。1箇所に留まっている鳥ではない。

ウィキペディアに留鳥と書いてあるのが間違いなければ、僕がムクドリだと思っているのは、ムクドリではないことになる。僕は目が悪いので、鳥の細かな特徴は判別できないが、スズメより一回り大きいような感じがする。5月の末に向けて大きくなっていく。5月中頃を過ぎても庭に来るのは、体が小さいものが多く、遊ぶというよりは、体力を上げるために必死で食べているように見える。キジバトよりは小さい。集団で遊ぶのが好きなのも特徴だ。もしかして、移動性のスズメかも知れない。

同じスズメ目でもハクセキレイは1年中庭に来る。ムクドリと違って、苔で遊ぶことはない。苔庭に入っても、ひたすら雑草の種や虫を食べているだけなので追い払うこともない。

なぜ、ムクドリが渡り鳥なのか留鳥なのかなどということが気になるのかと思う人がいるかも知れない。ムクドリは、まん丸の目をした猫に見える害獣撃退器を恐れることから気づく人もいると思うが、抽象思考に優れていると推定されるからだ。渡り鳥は、留鳥と違い、膨大な記憶を持っていると推定している。その膨大な記憶を整理するのに必要なのが、高度な抽象思考だ。人間の抽象思考力を、もしかしたら、超えるような抽象思考力だ。

害獣撃退器を注意深く観察していたムクドリが、翌日も1メートルほどのところで、害獣撃退器を注意深く観察していた。人間が蛇を恐れるように、ムクドリは猫を恐れるのだが、その恐怖心を克服してまん丸の目をした猫に見える害獣撃退器を観察しているのだ。恐怖心より好奇心の方が強いためと推定している。

門の西側の苔庭は見晴らしがいいためか、猿が来てウンチをすることがあった。この猿の場合は、おもちゃの蛇を置いたら2度と来なくなった。ムクドリは猿より好奇心が強いのだ。<続く>

2023/4/13