「なぜ、その青年が商人系だと気がついたのですか」と町会長。

「経絡が親子で連動していることに気がついて、両親のことを聞くようになったのと、商人系は陰陽が分かっているようで分かっていないところがあるからです。」

「商人系は陰陽が分かっているようで、分かっていないところがあるのですか」と町会長。

「ユダヤ系は陰陽が分かっていますが、日本の商人系は、この人には陰のタイプが売れるとか陽のタイプが売れるということは分かるようなのですが、自分が持っているものが陰か陽かが分かりません。」

「それは不思議ですね」と町会長。

「それで、彼が持っているものは、全て写真に撮ってもらい、陰陽をチェックしました。」

「コーネル大学を卒業したような頭がいい人が陰陽が分からないのですか」と町会長。

「そうなんですよ。彼はハーバード大学に入ろうと思えば入れたと推定していますが、アメリカでも日本でも商売がしやすいようにコーネル大学を選んだのだと思います。」

「なるほど。アメリカでは一流の大学を出た方が商売がしやすいのですね」と町会長。

「調べてはいませんが、ユダヤ系が経済を支配しているので、学門を身につけていることが信用につながるのだと推定しています。」

「商売では、信用が大事ですよね」と町会長。

「おっしゃる通りです。商人系は信用を大事にするので、重要だと思われる情報は、大きな会社でも社長自身が出かけて行って、自分の目で確かめます。使用人に確かめさせたりはしません。」

「商人系は信用を大事にするのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。現代の資本主義社会が成り立っているのは、信用を大事にする勤勉な商人系がいるからです。商人系がいなければ、現代社会が成り立たないほど重要な存在です。」

「確かに、経済活動は信用をベースにしていますね。その信用を大事にするのが商人系の特徴なのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「ところで、先ほどの話だと、商人系の青年の持ち物を全て写真でチェックしたということでしたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。持ち物だけでなく、彼が両親と同居していたアパートの床や壁、ベッド、トイレ、風呂などすべてにわたってチェックしました。」

「そこまでしたのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。長年の付き合いということもあり、毎回2万円の治療費を払ってもらっていたこともあって、肺虚を完全に治してやろうと思っていました。」

2020/5/22

※スーパーアルプス楢原店は1ヶ月近くかけてお店の改装をしたが、行ってみると、改装前と何も変わっていなかった。変わっていたのは、店内に流れる陽の気がバランスが取れたものに変わっていたのと、外から見ると陰の建物に見えたのが陽の建物に見えることだった。日本人の商人系の中には、陰陽を自在に操って商売をする人がいることに気がついた瞬間だった。

そう言えば、丸善の社長も陰陽が分かるようで、以前はお店が陰だと思っていたが、最近は陽になっている。お店を改装したわけではない。陽の商品ばかり売るようになった結果、お店全体が陽になったのだ。社長は、時代によって陰陽の好みが変化することを知っていて、陰陽がニュートラルな建物を作らせたのだ。陰陽が分かる日本人の商人系は間違いなくいる。

<ムクドリ18>
苔を修復しているとき、気がついたことがあった。荒らされた場所には東向きに、まん丸の目をした猫のようにみえる害獣撃退器が設置してあるのに、ここが思いっきり荒らされてしまうのだ。『何かがおかしい』と思った。

雀らしき鳥は、僕に見つかると、矢のような猛スピードで東に飛んでいく。それで、鳥の巣は東の方にあると思い込み、まん丸の目をした猫のようにみえる害獣撃退器を東向きに設置した。気が付かないうちに、雀らしき鳥に意識を操作されていたのだ。巣は西にあるに違いない。そして、僕が家の中にいる時間に、西側から侵入しているに違いない。

『そう言えば、キジバトと思い込んでいた鳥が北西の方角から中庭に侵入したのを2,3度見たことがある。飛ぶ鳥を肉眼で同定することは難しい。雀だったのかもしれない。鳥の巣は、荒らされた苔庭とは反対の南西の方角、西にある防風林の南側にあるに違いない』と推定した。<続く>

2023/5/5