「心経は手の小指の内側から出ていますが、小腸経は手の小指の外側から出ています。」

「なるほど。小腸経が緩んでいると同じ小指から出ている心経が緩みやすくなるということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。しかし、心経がもともと緩んでいるわけではないので、動体視力は『小さいボールが苦手』というところまでは上がりません。」

「美誠ちゃんや張本君は小腸経が緩んでいるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「美誠ちゃんは陽好きで、張本君は陰好きでしたよね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「なぜ、張本君は陰のドリンクを飲んでも、動体視力が落ちないのですか」と町会長。

「張本君の方が体力があるからです。」

「男性だと陰のドリンクを飲んでも動体視力が落ちないということですか」と町会長。

「男女の体力差ではなく、遺伝的な系統が違うので体力差が大きいのです。人類はアフリカで発祥しています。その頃のアフリカの季候が人類に適していたからだと思われます。人類の数が増えると、体力のある人が住みやすいところを占拠し、戦いに敗れた人は、住みやすい場所から追い出され、住みにくい地に移動しなければなりません。

体力が低くて戦いに敗れた人は、生きるのが困難な地に追い出され、子孫を残さず死んだ人が多かったはずです。しかし、進化により知力のあるものは生き残って子孫を残すことができたと推定しています。そして、子孫が繁栄するようになると、その中で体力がある人がその地を占有し、体力がない人は戦いの破れ、その外側に追いやられます。それが、氷河期の間に繰り返されたのです。」

「その仮説が正しければ、アフリカ人が最も体力があり、辺境の地に住む日本人は、もっとも体力がない民族ということになりますが」と町会長。

「おっしゃる通りです。個人的な体力については分かりませんが、日本人は、西洋人や中国人と比べると、経絡的な壊れ方が際立っています。」

「怪我や病気で経絡的に壊れた人は、体力がないので戦いに敗れ、辺境の地に追いやられたということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。美誠ちゃんは張本君より経絡的な体の壊れ方が大きいです。」

「美誠ちゃんは経絡的に壊れているのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。骨折して壊れたとか脱臼して壊れたという意味の『壊れた』とは意味が違います。経絡は、陰のものによって締まっていくものなのですが、締まると硬結という皮膚や筋肉の固い部分が生じます。それが固すぎて、肥田式などでは簡単に緩まない状態を『壊れている』と言いました。そういう意味では、僕は全身が壊れています。」

「要するに、美誠ちゃんは体が硬いタイプなんですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。辺境の地に追いやられた日本人は、経絡的に壊れているため体力が中国人より低いと推定しています。」

「中国は日本よりアフリカに近いからですね。それで、張本君は陰のドリンクを飲んでも卓球が強いのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。美誠ちゃんが陰のドリンクを飲んだり、陰のものを食べたりしたら、動体視力が低下し、全日本に出場できるかどうかと言うレベルまで、卓球のレベルが落ちると推定しています。」

「それでは、張本君が陽のドリンクを飲んだり、陽の食べ物を食べたりしたら、もっと強くなるということですね」と町会長。

「陰陽の影響だけを考えるとそういうことになりますが、実際には、そういうことにはなりません。」

「なぜならないのですか」と町会長。

2019/11/22