「西側は荒らされていないと思っていたのですが、後でよく見ると、1週間前に置いた忌避剤入りの湯飲み茶わんが、はじからひっくり返されていました。磁石付きのものもひっくり返されていたので、イノシシに磁石は効かないということが明確になりました。」

「西側の守りはどうなっていたのですか」と町会長。

「西側はカシの木の防風林と建物の間に2メートル幅の通路があるのですが、その通路を南端からLEDライトで照らすようになっています。狼の声も2カ所から聞こえます。しかし、イノシシがライトに背を向ければ、侵入可能でした。」

「侵入可能でも、中庭のハイゴケを孟宗竹のために荒らすことができないときには、西側には侵入しなかったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。人間が居住するところを襲撃するときには、父イノシシが指揮を取り、母イノシシが従うという形式をとっていると推定しています。」

「ウリ坊は母猪に従うのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。離乳した後も、鼻で穴を掘って山芋やヤブランの芋を食べることはできませんから、地上を徘徊しているミミズか親イノシシが掘り起こした土の中にいるミミズを離乳食として食べるしかありません。ですから、離乳した後も母イノシシに従って、地上を徘徊しているミミズか母イノシシが食べ残したミミズを離乳食として食べているのでしょう。」

「ウリ坊は離乳食として、ミミズしか食べられないのですか」と町会長。

「うり坊を育てたことはありませんが、ウェブを見ると、うり坊を育てた人が何人もいます。皆、粉ミルクで育てています。」

「人間が食べる普通の食べ物では育たないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。この後の実験で明確になるのですが、うり坊も線的な行動をします。」

「ウリ坊も強い鬱なのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。そのため交感神経が亢進しているので、胃腸の機能が低下していると推定しています。」

「なるほど。それで人間が飼うと、粉ミルクが必要になるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。離乳期を過ぎれば、雑食性なので昆虫や植物性の食べ物も食べられると推定しています。ウリ坊が離乳食として、ミミズしか食べられないと考えるのは、ヘンイセイミミズの北限とイノシシの北限が一致していることもあります。」

2020/1/14