「孟宗竹を5本地面に並べて以来、イノシシが乗り越えた気配は全くないということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それは耳よりの話ですね。孟宗竹はどのくらい持つのですか」と町会長。

「そこの柵のように割って使えば30年は持ちます。しかし、丸いままだと、乾燥したときひびが入ってしまいます。ひびから雨水が入って中にたまるようだと3年くらいだと考えておいた方がいいと思います。先が地中に埋まる竹杭は、腐ってしまうので1年持ちません。」

「孟宗だけは丸いままだとひびが入ってしまうのですか」と町会長。

「陰干しにしても、1年くらいするとひびが入ってしまいます。」

「丸いまま使った方がいいのでしょうか」と町会長。

「半分に割って使っても効果はあると思いますが、丸のままの方が効果が高いと思います。イノシシの反応を見ると本能的に竹が怖いようです。人や猿がヘビを見るとドキッとするのと同じです。ですから、加工してないものの方が怖がると思います。」

「猪はタケノコは好きなのに、成長した竹は怖いのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。特に、横になっている竹が怖いようです。」

「できるだけ長く使うには、どうしたらいいのでしょうか」と町会長。

「竹が直接地面に触れないように、竹と直角方向に枕木のようにものを置いてから並べると腐らないで持つと思います。」

「ラッカーなどをスプレーするのは、どうでしょうか」と町会長。

「ミッチャクロンのようなプライマーを吹き付けてスプレーしても、1年もすると剥げてしまいます。防腐のためなら、平安時代から使われている柿渋がお勧めです。」

「柿渋というと渋柿からつくった塗料なのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。青い未熟柿を粉砕して、発酵させて作るようです。強い防腐作用があるので、ミイラを作るときに使われたこともあると言われています。」

「どこで入手できるのですか」と町会長。

「アマゾンで2度買ったことがあります。茶色の液体なのでそのまま塗ってもいいし、水で薄めて塗っても構いません。乾燥すると色が濃くなりますが、薄すぎたときには、何度でも重ね塗りができます。」

「使い勝手がいいのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。竹の塗装は、これしかありません。」

「製作上、他に注意することはありませんか」と町会長。

「今年初めて集中豪雨を経験したので、50センチくらいの鉄の杭を地面に打ちこみ、孟宗だけを針金で縛りつけて、流されないようにしておきました。」

2020/1/22