「常識的には、ミミズが食べられないためにうり坊が年を越せないとは思えないのですが、猪の北限とヘンイセイミミズの北限が一致しているということは、ミミズが食べられないためにうり坊が年を越せないということだと思います。」

「ミミズには、ウリ坊がどうしても必要な栄養素が入っているのでしょうか」と町会長。

「先ほど話した、ルンブロキナーゼが必要なのだと思います。」

「督脈が緩み、心臓まで緩む酵素ですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。先ほど話したように、うり坊も線的な行動を取るので、強い鬱だと推定しています。」

「鬱だと交感神経が亢進するということでしたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。交感神経が亢進していると、胃腸の機能が低下し、食欲がなくなります。」

「なるほど。ウリ坊は食が細いと推定されるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。ミミズを食べると、心機能が上がり、鬱が改善するので、胃腸の機能も上がります。」

「なるほど。鬱のウリ坊が食欲を出すには、ミミズが必要なのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。犬や猫もミミズが好きなので、おいしいのでしょう。」

「なるほど。ところで、『ウリ坊が実験で線的な行動を取ることが分かった』と言われましたが、どのような実験をしたのですか」と町会長。

「先ほど。『裏庭に敷いた砂利の北側の端に7メートルほどの孟宗竹を5本並べておき、孟宗竹の東端と裏庭の端の間には、LEDライトと超音波害獣撃退器を設置し、孟宗竹の西端と卓球場の間に忌避剤入りの湯飲み茶わんを、2メートルおきに3つ並ぶようにしておいたら、1週間後にハイゴケに1メートルぐらいの長さの線が5本くっきりと掘られていた』とお話ししましたよね。」

「その実験で、竹を5本並べておいただけでは、猪を阻止できないということが分かったのでしたね。猪のジャンプ力を考えれば、飛び越えられないはずがありませんから」と町会長。

「僕も、最初は、『5本の孟宗竹を飛び越したのか!湯飲み茶わんを置いておかなかったので、どこを飛び越したのか確認のしようがない』と思いました。」

「猪が孟宗竹を飛び越したのではないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。1週間イノシシの気配が全くないことなどなかったので、孟宗竹の効果が絶大であると思っていました。それで、どこから侵入したのかと、調べると、孟宗竹の西端と卓球場の東端の中央にあった忌避剤入りの湯飲み茶碗が倒されていました。」

「早朝ならLEDライトライトが点いていないので、砂利と狼の声と忌避剤入りの湯飲み茶碗だけですから、侵入が可能だったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。イノシシは7メートルの竹を迂回して目的地に行ったのですが、完全に迂回経路が見えるところでも、1週間ほどかかっています。イノシシは目的地が見えても、迂回して行こうという発想がないのかも知れません。」

「線的な行動でストレスなく行けるところに行くというのが基本なのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それで、どういう対策をしたのですか」と町会長。

2020/1/16