「日本では、親がプロ棋士ではないと、小さいときに本格的な詰碁は勉強するのは難しいのですね」と町会長。

「ウェブを調べると、囲碁は強くなりたいが、詰碁はやりたくないという書き込みが結構あります。」

「なるほど。詰碁は嫌いな人が多いのですか」と町会長。

「僕の場合、詰碁が嫌いということはなかったのですが、官子譜という中国の古典を解こうとしたら、才能がないので、解けなかったということがありました。」

「やはり、才能がなかったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。中学生のときは、初級問題が碁盤を使わずに解けたのですが、70歳近くになって、同じように官子譜を解こうとしたら、全く駄目でした。」

「脳の機能が低下してしまったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。脳の機能が低下しているという自覚があったので、昔から心にかかっていた詰碁で改善をしようと思ったのですが、脳の機能低下が確認できただけでした。」

「詰碁で脳の機能の低下を改善しようとしても、1問も解けないのでは、脳の機能は改善できませんよね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それで、どうしたのですか」と町会長。

「実は、僕が30歳ごろ国産の8ビットマイコンが普及し始めたのです。」

「NECのPCー8000シリーズとか、シャープのMZシリーズですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。どちらにしようと迷っていたら、両社とも第2弾を出しました。」

「第2弾では、何か違いがあったのですか」と町会長。

「両社とも日本語の入力機能が強化されていたという記憶がありますが、他に決定的な違いがありました。」

「何が違っていたのですか」と町会長。

「NECのPCー8000シリーズにはデーターの継続性があったのですが、シャープのMZシリーズにはデーターの継続性がなかったのです。」

「NECは大型コンピューターを作っていたので、データーの継続性が重要なことを知っていたのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。それで、データーの継続性があるNECのPCー8000シリーズに決めた記憶があります。」

「その頃は、BASICがコンピューター言語として搭載されていましたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。今のようにソフトは売っていなかったので、簡易ワープロや英会話スクールのスケジュール管理ソフト、会計ソフトなどを作った記憶があります。」

「なるほど」と町会長。

「BASICで何ができるのかと思って、最初に作ったのが囲碁のソフトでした。」

「その頃AIのプログラミングできたのですか」と町会長。

「できませんよ。最初に試しに作ったソフトなので、棋譜が表示できるだけのものです。」

「8ビットマイコンは、スピードが遅くて、メニューを表示するのにも時間がかかりましたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。スピードが遅い8ビットマイコンでAIが使えるはずがありません。しかし、囲碁ソフトを作った経験があったので、今の時代なら、詰碁の対戦相手をしてくれるソフトが販売されているのではないかと思いました。」

2021/3/23