「ところで、目が陰の人でも超能力を手に入れることができるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。僕は元々超能力はなかったので、『超能力』などというものは信じていませんでしたが、否定できる証拠もなかったので、否定もしていませんでした。」

「超能力は全くなかったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。今考えれば、治療をやるようになってから、少しずつ、超能力が使えるようになっていたのですが、それが超能力だとは思っていませんでしたね。」

「いつから、超能力だと気がついたのですか」と町会長。

「家内が『知識が頭の中に降ってくるのよ』と言ったのが、きっかけでした。」

「頭が悪いと思っていた奥さんの言うことを信じたのですか」と町会長。

「そうなんですよ。家内は根っからの正直者で、ウソはつかないのです。」

「なるほど。子供のときから神童と言われた人は、その辺が普通の人と違うのですね」と町会長。

「そうなんですよ。家内の超能力を確信したのは、夜一家で食事をしに、車に乗って出かけようとしていたときでした。」

「渡辺さんが運転していたのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。車でバックしていたときに、家内が大声で『ぶつかる!』と叫んだのです。『えっ!』と思った瞬間、バンパーが大きな石にぶつかっていました。」

「奥さんは後ろを見ていたというわけではないのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。僕は『なぜ分かるのだ』と強い疑問を持ったのですが、なぜか、家内に聞くことはしませんでした。」

「奥さんに聞かないで、1人で理由を考え続けたのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。子供の頃から人に何かを聞くとか、教えてもらうということは、滅多になかったような気がします。」

「それで、理由は分かったのですか」と町会長。

「実は、分かっていなかったのです。理由が分かったのは、目が陽になってからです。」

「小脳が経絡的に緩んだら、突然、理由が分かったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。長い間、超感覚の一種ではないかと思っていたのですが、あれは予知能力です。」

「『予知能力』ですか」と町会長。

「うちの税理士さんは、『予知能力』があるみたいで、今日は誰それが来ると思うと、必ず来ると言っていました。」

「確認はしたのですか」と町会長。

「確認はしていないのですが、嘘を言うタイプの人ではないです。実際のところ、信じてはいなかったのですが、否定もしていませんでした。」

「『予知能力』を信じるようになったのは、いつ頃ですか」と町会長。

「つい最近です。目が陽になる少し前からだと思います。正確に言えば、数年前から予知能力があるのかも知れないと考えるようになってはいます。」

「目が陽になると予知ができるようになるのですか」と町会長。

「小脳がわずかに緩んだだけなので、予知と言うレベルまでは行っていないのですが、ウェブで検索しまくって、常識に反する結論を何十回も出しています。結果としては、常識に反することが起こることがほとんどです。」

「なるほど。研究結果だと言うこともできるし、検索に予知能力が働いたと考えることもできるのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

2021/2/10