「『ウイルスのRNAゲノムを相補的なDNA(cDNA)分子に変換し』が、理解できていないような気がするのですが」と町会長。

「ウィキペディアの『相補性 (分子生物学)』に、『分子生物学において相補性とは、2つの構造が互いに鍵と鍵穴の関係にあるような関係性を意味している。自然界において、相補性はDNAの複製や転写の際の基本原則であり、相補的な塩基対の形成によって、細胞は情報を次の世代へコピーすることが可能となり、配列中に保存されている情報の損傷を見つけて修復することも可能となる』という説明があります。」

「なるほど。ウイルスのRNAゲノムに対応するDNAという意味で、『相補的なDNA』と言っているのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「レトロトランスポゾンはレトロウイルスと同じように、RNAを鋳型にしてDNAを逆転写し、感染細胞のゲノムに入り込むということでしたね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「『ゲノム中に元の遺伝子を残しながらコピーが他の場所に入り込むため、ゲノム中に蓄積して行く。ゲノム解析の結果、哺乳類のゲノムの1/3はレトロトランスポゾン由来のDNAの残骸からなっている』ということですが、人間のゲノムにはレトロトランスポゾンが何個挿入されているのですか」と町会長。

「ウィキペディアの『Alu要素』に、『Alu要素は最も頻繁にみられるトランスポゾンであり、ヒトゲノム全体では100万以上のコピーが散在する』と記載されています。」

「人間のゲノムの中に、トランスポゾンが100万もあるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「なぜ、トランスポゾンと言わないで、『Alu要素』と言うのでしょうか」と町会長。

「ウィキペディアの『Alu要素』に、『Alu要素とは、ヒトをはじめとする霊長類のゲノムに見られる遺伝因子の一つである』と言う説明があります。」

「それでは、『要素』は遺伝因子の一種という意味合いで使われているのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「人間だけでなく、霊長類のゲノム中に、『Alu要素』というタイプのトランスポゾンがあって、遺伝されていくということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「100万もあるトランスポゾンがコピーされて、ゲノム中に挿入され、どんどん増えているということですか」と町会長。

「ウィキペディアの『Alu要素』に、『霊長類において、Alu要素は解読が比較的容易な遺伝的化石記録を形成する。この理由は、Alu要素の挿入事象により、読みやすくかつ世代を超えてゲノムに忠実に記録される特徴的な兆候が残されるためである。AluY要素は進化した年代が最も浅いため、これを研究することにより詳細な祖先関係を明らかすることができる。これは、Alu要素の挿入が100万年に100から200回の低頻度でしか発生せず、削除機構が発見されていないことによる』という記載があります。」

「『AluY要素』というのは、Alu要素にいくつかの種類があり、その中の一つということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「Alu要素のゲノムへの挿入は、100万年に100から200回の頻度でしか発生しないのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

2021/2/16