「栗林君は明治大学に卓球の特待生として入学したのですが、監督と口論になり、退学しています。」

「なぜ、監督と口論になったのですか」と町会長。

「同期の特待生として入学した選手が、激しいトレーニングで体を壊し、勝てなくなったので、監督がいじめて、大学を辞めさせようとしたようです。」

「なるほど。その栗林君と試合をしたのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。3セットマッチで、2セット先取した方が勝ということで、やりました。」

「元明治大学の特待生は強かったでしょうね」と町会長。

「おっしゃる通りです。最初の1セットは、ジュースになって、僕が取ったのですが、続けて2セット取られてしまいました。」

「それでは、結構いい勝負だったのではありませんか」と町会長。

「最初の1セットを取ったときは、いい勝負だったと思ったのですが、第2セットと第3セットは惨敗でした。」

「惨敗と言いますと?」と町会長。

「お互いのバックにツッツキし合っているとき、フォアに振ると、ツッツキが切れているので、いわおちゃんや今井さんはドライブを失敗することが多いのですが、栗林君は、僕がフォアにツッツキを振った瞬間、一歩下がって、踏み込みながらスマッシュしてくるのです。」

「切れているツッツキをスマッシュしてくるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。それも、僕のフォア側のど真ん中に打ってくるのですが、球速が速いため、当てることができないのです。」

「元明治大学の特待生は違いますね」と町会長。

「おっしゃる通りです。監督が『世界が取れる器だ』と言っただけのことはあると思いましたね。」

「その後、栗林君と対戦することはなかったのですか」と町会長。

「栗林君と互角に戦うには、3球目攻撃をマスターするしかないと思ったのですが、僕も栗林君もテニスに夢中になってしまったため、戦う機会が失われてしまいました。2度目に戦ったのは、梅澤さんと試合をするようになって数カ月経ったころです。」

「月日は、あっという間に流れてしまうのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。『どうやったら梅澤さんに勝てるかアドバイスが欲しい』と僕が言ったので、僕と梅澤さんの対戦の日に、丸善スポーツの卓球場で試合をすることになりました。」

「試合は、どうだったのですか」と町会長。

「審判を梅澤さんがやり、11本5セットマッチの試合をしました。」

「現在は、昔と違って11本勝負なのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。サーブも2本交代です。」

「それで、どちらが勝ったのですか」と町会長。

2021/4/26