「庭の草むしりを5年ほど徹底的にやると、植物の進化のスピードが速いのに驚きます。2年ほどすると雑草が小さくなります。1センチ以下の小さな雑草は見落とすことが多いのと、雑草が芽を出してから実を結ぶまでの期間が短くなるのが原因です。5年も経つと2週間くらいで花が咲くようになります。新潟から送ってもらった苔に混じっている雑草は、芽を出してから花が咲くまで1年くらいかかります。新潟の山間の雑草をむしる人がいないためです。

3年もすると、カタバミやコニシキに茶色の葉のものが現れます。土の色に似ていると見落とすためです。5年もすると緑色の葉のカタバミはほとんど見られません。昆虫と同じように、環境に合わせて擬態するという進化が起こったことになります。」

「草むしりを徹底的にすると、自分の目で雑草の進化を確認することができるのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。この現象を確認したとき、注意しなければならないのは、進化が目で見ているスピードで進んだのではないということです。」

「実際に、5年経ったら茶色のカタバミばかりになったのに、5年で進化したのではないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。双子葉類が出現してから100万年間くらい、カタバミの遺伝子は、宇宙線や花こう岩などから出る放射線などを受け、遺伝子変化を起こしています。生存に不利な遺伝子を持つカタバミの祖先は淘汰されてしまいますが、不利でない遺伝子変化を持つカタバミの祖先は子孫を残します。しかし、遺伝子変化には、淘汰がかからないと人間が進化として認識できない潜在的進化と言うべきものがあり、現代のカタバミにまで受け継がれてきているものがあるのです。」

「なるほど。草むしりによるカタバミの進化は、100万年間くらいの間に蓄積された潜在的進化が、草むしりという淘汰によって、目に見えるようになったということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。今回は草をむしるという人為的な淘汰がかかったので、目につかない小さな茶色の葉のもので、開花までの期間が2週間くらいという進化をカタバミは起こしましたが、異なった淘汰がかかれば、異なった進化が見られるはずです。実は、人間もカタバミと同じように潜在的進化をしています。人間の場合は植物と異なり、潜在的進化には、生物学的潜在的進化と経絡的潜在的進化の2種類があります。」

「経絡的進化は、頭を強打したときに起きることがあるということでしたね。そうすると生物学的潜在的進化にはDNAの変化があるのに対し、経絡的潜在的進化にはDNAの変化がないということになりますね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「もし、突然、地球が第5氷河期に突入し、世界の穀倉地帯が壊滅状態になり、港が凍り付いて食料などの輸送が困難になり、体力が低下した現在の人間が新型インフルエンザで壊滅状態になると、新人類が出現するかもしれませんね」と町会長。

2019/11/15