「おっしゃる通りです。海に住むアメフラシという軟体動物がいますが、人間と同じように神経細胞を結合するシナプスの神経伝達効率が変化することで体験したことを記憶することが分かっています。鳥も人間もアメフラシと同じ進化の流れにあり、記憶方式が同じなので、脳のシステムは同じ弱点を持っているのではないかと推定しました。人間が3種類のサーブで頭が混乱するのであれば、鳥も同じではないかと思ったのです。」

「それで、磁石の他に大ガラスが吊るしてあるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「超音波害獣撃退器と磁石と大ガラスで、鳥対策は完璧なのでしょうか」と町会長。

「鳥は梅澤さんほど甘くはなくて、慣れてくるとちょこっとだけ荒すようになりました。創作意欲に燃えてやってくるのでしょうが、3っつ嫌いなものがあると、ちょこっと突っついただけで脳が限界に達してしまうようです。」

「それで、あの鳴き声ですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。注意しないと気がつかない程度の荒らされ方だったのですが、超音波害獣撃退器が壊れると、本格的に荒らされるのが分かっていたので、もう一つ必要だと思われました。そして気がついたのは、鳥が一番恐れるのは猛禽類だということです。考えてみれば、猫がいるので、鳥は荒らしに来なかったのですが、ネコよりは鷹や鷲の方が恐ろしいのです。猫は飛べませんからね。」

「それで、うまく行ったのでしょうか」と町会長。

「完璧でした。鳥は全く来ません。」

「鷹と鷲の他に、狼の遠吠えも入っているのですね」と町会長。

「イノシシの天敵は狼ですからね。」

「超音波害獣撃退器と狼の遠吠えで猪はこなくなったのですか」と町会長。

「夏場の食べ物が豊富なときは、来ませんでしたが、秋になって寒くなると、荒らしに来るようになりました。」

「猪はどんなものを食べるのですか」と町会長。

「先ほど言ったように、ミミズが大好物のようですが、他には、ヘビ、トカゲ、カエル、ネズミ、昆虫なども食べると言われています。植物系では、タケノコや栗の実、ドングリ、シイノ実、山菜、山芋、草や木の芽なども食べるようです。」

「雑食なんですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「秋になって荒らしに来るようになったとき、どういう対策を取ったのですか」と町会長。

2019/12/6