「なぜ、ウィキペディアの説明がなりたたないのですか」と町会長。

「ウィキペディアの説明には、『メキシコ湾流は赤道付近の暖かい表層水を北極に向かって運んでいるが、そのスピードが落ちると、運ぶエネルギーの量が少なくなるので、中高緯度の地域で寒冷化が起こる』という仮説が言外にあるからです。」

「なるほど。海水の沈み込む速度と熱塩循環のスピードに連動性がなければ、メキシコ湾流のスピードが落ちて、運ぶエネルギーの量が少なくなることはないということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。連動性がなければ、中高緯度の地域の寒冷化は起こりません。」

「熱塩循環は、恐ろしいほどのエネルギーを持っているのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。北太平洋からベーリング海峡を通じて海水が流入するのは、一般に言われるように、太平洋側の海水の方が温度が高いため膨張して水位が高くなっているということの他に、熱塩循環によって北大西洋側の水位が低くなっているためだと推定しています。」

「なるほど。それでは、北極の気温が上がって、海水が冷えなくなったり、海氷が全て溶けてしまって、塩分の濃度が高くならないようになると、熱塩循環が止まって、突然、ヤンガードリアスのような寒冷化が起こるということですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。しかし、米国の中国に対する戦略を考えると、寒冷化が起こるのは、そんなに先の話ではないと思います。もしかしたら、現在、寒冷化に突入しつつあるのかも知れません。」

「確かに、日本では、梅雨の時期が長くなり、降水量も増えていますね」と町会長。

「おっしゃる通りです。僕が子供の頃は、『梅雨は6月10日頃始まり、7月10日ごろ終わる』と教科書に書いてあった記憶があります。」

「今年は、春から雨の日が多くて、梅雨明けが8月1日でしたが、8月になっても曇り日が多いですね。これで、雨が降る日が多くなれば、寒冷化が起こって、次の氷期に突入するかもしれないのですね」と町会長。

「中国でも、豪雨がひどいようですが、北米で大量の雨が降らないと寒冷化は起こらないないと推定しています。」

「寒冷化のポイントは、中国ではなく、北米で大量の雨が降ることなのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。2008年3月13日のNatureに載った論文について、北海道大学大学院の見延教授にインタビューをする『メキシコ湾流の気候への長期的影響を解明!』というタイトルのウェブページがあります。」

「日本人の教授がメキシコ湾流の気候への長期的影響を解明しているのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。そのウェブページには、『今回、北海道大学大学院の見延庄士郎教授らのグループは、衛星から得られた詳細な観測データーと大気大循環シミュレーションを使って、メキシコ湾流が長期にわたる大気圧や風の収束・発散、降水量、さらには対流圏の上層にまで影響を及ぼしていることを世界で初めて発見した。詳細はNature3月13日号で発表され、その3D画像が表紙を飾った。見延教授に研究の成果や意義などについて聞いた』という説明ががあります。」

「見延教授の論文の3D画像がNatureの表紙になったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

2020/8/7
2020/8/15 「データ」を「データー」に修正。