「RNAポリメラーゼと言いますと?」と町会長。

「理化学研究所の2015年2月6日の『RNAポリメラーゼの働きを切り替えるメカニズムを解明』には『RNAポリメラーゼは、巨大なタンパク質複合体で、DNA上を移動しながらその塩基配列をコピーしてRNAを合成する、転写の役割を担っています。DNAからRNAへの転写は必ずしもスムーズに進行するわけではなく、RNAポリメラーゼは、DNA上で一時停止や後戻りをしたり、誤って転写した箇所を校正したりするなど、多くの作業をこなしながら転写を行います』という説明があります。」

「塩基配列と言いますと」と町会長。

「核酸の塩基の並び方のことで、遺伝情報をあらわします。」

「なるほど。RNAポリメラーゼには、遺伝情報を誤ってmRNAに転写した場合、校正する機構が備わっているのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「RNAウイルスには、複製ミスを修正する機構が備わっていないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。ウィキペディアによると『一本鎖プラス鎖RNAウイルスはウイルスゲノムRNAがそのまま翻訳されウイルスタンパク質が作られる』ということです。」

「『一本鎖プラス鎖RNAウイルス』と言いますと」と町会長。

「RNAウイルスの一種で、SARS-CoV-2は、一本鎖プラス鎖RNAウイルスに分類されます。」

「SARS-CoV-2は、mRNAを介さずに、ウイルスゲノムRNAがそのまま翻訳されウイルスタンパク質が作られるのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。ウィキペディアによると『プラス鎖RNAウイルスのゲノムは伝令RNAとしても働き、宿主細胞中でタンパク質に翻訳される』ということです。」

「伝令RNAと言いますと?」

「メッセンジャーRNAのことで、mRNAと書かれることが多いです。」

「なるほど。プラス鎖RNAウイルスのゲノムそのものがmRNAとして働くということですか。ウイルスは用語が分かりづらいですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。現代科学は極めて細分化されているので、最先端の研究に近づくにしたがって、理解しづらい用語が出てきます。」

「SARS-CoV-2は、RNAポリメラーゼを使ってmRNAを合成しないで、SARS-CoV-2自体がmRNAであるかのようにタンパク質に翻訳されるので、RNAポリメラーゼの校正機構が働かないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「新型コロナウイルスはRNAウイルスなので、複製ミスを修正する機構が備わっていないため変異が激しいということは理解できましたが、なぜ、ヨーロッパ諸国の病院は新型コロナウイルスの感染初期に、感染力と症状の強いタイプの新型コロナウイルスを拡散させたのかということが理解できないのですが」と町会長。

2020/6/2