「人が若返らない理由の一つがアナロジー的連動性です。例えば、指の関節が固くなり、指全体の可動性が低下すると眼筋が連動して固くなり、可動性が悪くなります。ところが、ピラミッドで治療して指を緩めても、目が陰なので、眼筋は緩みません。その結果、寝ているときに、眼筋に連動して、指が固くなり、可動性が低下してしまうのです。」

「指の可動性が低下したくらいで、人が死ぬものなのですか」と町会長。

「指の可動性が低下したからと言って、人がその場で死ぬことはありません。肥田春充は、ウェブ上の画像で確認できる限りにおいてですが、若い頃から全ての指の第一関節と頭髪の毛根に気が流れていません。わずかでも気が流れていれば、100歳を超えたのでしょうが、全く気が流れていないために、寝ている間に、緩んだところが経絡の連鎖で元に戻ってしまうのです。完全に戻れば、超人にはなれないのですが、肥田式は、腎臓の機能が上がるので、骨が緩みます。骨は一度緩むと3カ月くらいは元に戻らないので、腎臓の機能を十分上げられさえすれば、どんどん超人化していきます。しかし、昼間超人化しても、指先が固まってしまって気が流れていないので、経絡による内臓の機能低下は日々進行していきます。」

「先ほど説明された14経絡の連鎖による内臓の機能低下が、指先が固まってしまっているために加速されるということでしょうか」と町会長は深い理解を示した。

「おっしゃる通りです。肥田式によって昼間は内臓の機能は上がっているのですが、普通の人と同じように、年とともに経絡的に内臓が機能低下し、若いときほど腎の機能が上がらなくなり、骨が緩まなくなっていくため、肥田式を繰り返すことによる蓄積効果が薄れて、腎虚になってしまうのです。」

「それでも73歳まで何とかなったということですね」と町会長。

「肥田春充は、この問題を玄米採食で、とりあえず、解決しました。僕も玄米採食を3年くらいしたので知っているのですが、玄米採食を徹底的にすると、皮膚や筋肉、内臓の可動性が上がり、肥田式をしたときの効果が高くなります。老眼になりたての人が普通の食事をした後、新聞が読みにくくなるのは、食事によって皮膚や筋肉、内臓の可動性が低下し、機能低下が起こるためです。玄米菜食は食事による内臓の機能低下を避けることができます。また、玄米にはタンパク質や炭水化物の他にビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富に含まれているので、肥田春充が健康を保つには欠かせない食べ物だったのです。」

「やっぱり、玄米採食はいいのですね」と町会長。

「3年ほど本格的な食養をして、玄米採食に問題があることが分かりました。それで、現在は玄米肉食をしています。玄米採食の問題点は、肝臓の悪い人が本格的にすると、病状が悪化して、死ぬケースがあることです。実際、友人の父親が肝臓を壊して亡くなっています。肝機能を上げるには肉や卵が必要なのです。もう一つ問題なのはマクロビオティックという食養の理論です。それらしい理論なのですが、この本を書いた人は食物の陰陽が分かっていません。著者は日本人ですが、英語で書かれた本があるので、友達のアメリカ人がマクロビオティックを実践して、体を壊しています。しかし、西洋人がマクロビオティックをしているので、素晴らしい理論だと思って実践している日本人がかなりいます。」

「それでは何故、肥田春充の場合は、玄米採食がうまく行ったのでしょうか」と町会長。

2019/10/2