「1年くらい前までは、陽の肉がウェブで買えたのですが、今は全くありません。しかし、味の素の冷凍食品はすべて陽です。特にハンバーグは、肝機能が上がって、心臓が楽になるのでお勧めです」と言うと、「本当ですか。味の素の冷凍食品はすべて陽なんですか」と聞き返してきた。やっぱり陰陽が分かるんじゃないかと思ったが、口にはしなかった。その代わりに、「味の素は、グルタミン酸ナトリウムで苦労しているので、体に悪いものは売らないんだと思います。」と答えた。

「化学調味料と言うだけで、マイナスのイメージがあるからですかね」と町会長は興味を示した。

「それに加えて、アメリカで、中華料理店症候群の原因はグルタミン酸ナトリウムであるという間違った論文が書かれたためです。調べてはいませんが、売り上げが思いっきり落ちたんじゃないでしょうか。その結果、今では、味の素の冷凍食品は、単に陽であるだけではなく、何らかの薬効が出るところまで、研究されています。ハンバーグだと肝機能が上がるんですけど、例えば、鶏のから揚げだと骨膜が緩みます。社長か重役に食品の漢方的な薬効が分かる人がいるんじゃないでしょうか」と言ってみた。何の相槌もなかったので、町会長は漢方的な薬効を判断する能力がないのかもしれないと思った。それで、理解はされないかもしれないけれど、とりあえず、話の核心を言ってみた。

「先ほど話したように、どうも人間は、本質的には、不老不死で、経絡と陰陽で自ら死ぬように進化したみたいです。自分の体を使って、経絡治療の実験を30年近くやり、最近になってようやく分かってきました。戦前の特攻隊が国のために死んだり、イスラム過激派が自爆テロで死ぬことはありますが、普通の日本人も陰の物ばかり食べたり、陰の服ばかり着て、早く死のうとしているんですね。意識では、長生きをしようとしている人が多いのですが、潜在意識は明らかに早く死のうとしています。潜在意識は、意識がこだわっている部分をついて、ささやくだけなんですが、意識は、そのささやきを自分がそう思っていると思ってしまうんですね。よく考えれば、潜在意識がささやいたことは、自分の他の考えと整合性がないので、間違いに気がつくはずなのですが、普通の人は気がつかないようです。普通の人だけではなく、天才的な科学者でさえ気がつかないみたいです。なぜかというと、潜在意識が支配する脳の領域の方が意識が支配する脳の領域よりはるかに大きいためです。普通の人は陰陽が分かりませんが、普通の人の潜在意識は陰陽が分かるんですね。要するに、意識は長生きしようとしているんですが、それより頭のいい潜在意識が早く死のうとして陰の物を食べさせたり、着させたりするので、意識が長生きしたいにもかかわらず老化が進み、死ぬことが避けられなくなるようです。そういう風に進化した人類が種として生き残ったと推定しています。」

町会長は理解しかねるらしく、相槌を打ってこなかった。

2019/8/26