「投票率を上げるための研究が進んだのは、いつ頃なのですか」と町会長。

「現職の共和党のジョージ・W・ブッシュが民主党のジョン・ケリーを激戦の末に下し、再選を果たした2004年の大統領選挙です。」

「投票率は、どのくらいだったのですか」と町会長。

「56.7%です。」

「だいぶ上がりましたね」と町会長。

「おそらく、過去の大統領選挙のデーターをAIで解析して、激戦のときに投票率が高いことが分かったので、確認のための実験をしたのだと推定しています。」

「なるほど。」

「実は、ドナルド・トランプ版のアプレンティスが、2004年の1月から始まっています。」

「『アプレンティス』と言いますと?」と町会長。

「2016年4月5日のNewsweekの『トランプ旋風を生んだ低俗リアリティ番組「アプレンティス」』というタイトルの記事に、『ドナルド・トランプのリアリティ番組「アプレンティス(弟子)」は、2004年から続いてきた人気番組。実業家としての成功を夢見る若者たちから応募者を募り、審査で選ばれた16人がトランプの会社で様々な課題に挑み、最後に残った1人をトランプが採用する、というもの。2004年1月8日の初回放送は、トランプらしい馬鹿げたものだった・・・個人的には見るに堪えない番組だ。私は共和党大会を3度取材した。だがアプレンティスを見るほうがはるかに辛い仕事だった。番組を見れば分かってもらえると思うが、政治に関心をもつ人たちが見るような番組ではない』という記述があります。」

「それでは、トランプ大統領は、その頃から頭がおかしかったのですか」と町会長。

「人気番組を長年続けることができるような人は、皆、大天才です。その時の、実業家トランプの服装を見ると、上着は陰ですが、ネクタイやワイシャツ、ズボンは陽です。」

「それでは、天才であることを見抜かれないように、一番目立つ上着だけは陰のものにしていたということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。おそらく、2004年1月までには、過去の大統領選挙のデーターをAIで解析するのも終わり、どういう選挙を行えば、投票率を上げることができるかという仮説をチェックするための実証実験の段階に入っていたのだと推定しています。」

「大統領選挙の実証実験というのは可能なのですか」と町会長。

「大統領選挙のそのものの実証実験は4年に1回しかできませんが、地方選挙で実証実験としての要素を備えているものを見つけて、政治的な介入を行えば、何度もできると思います。」

「それでは、『アプレンティス』という番組は、『頭が少しおかしいトランプ大統領のキャラクター作り』に使われたということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。それだけでなく、『アプレンティス』の視聴者は、政治などには関心がない下層労働者です。」

「政治などには関心がない下層労働者に人気があっても、選挙の票には結びつかないのではありませんか」と町会長。

「おそらく、過去の大統領選挙のデーターをAIで解析した結果、投票率が高い大統領選挙では、下層労働者の投票率が高いということが分かったのだと思います。」

「それでは、トランプ大統領は中国の経済を核ミサイルで崩壊させるために17年も準備してきたということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。他に方法が思いつかなかったのだと思います。」

2020/11/24