「中神先生は気で人を回す研究をしていたのですね」と町会長。
「違いますよ。最近、ようやく気がついたのですが、中神先生も不老不死の研究をしていたのです。」
「不老不死の研究ですか」と町会長。
「おっしゃる通りです。不老不死の研究は絶対的な秘密だったようで、アトリエに通したのは、僕だけだったようです。」
「よほど、気に入られたのですね」と町会長
「今考えれば、そうなのですよ。『高校時代から哲学をやっている』と言ったのが良かったのかもしれません。」
「『哲学の勉強をしている』と言うのではなく、『哲学をやっている』というのが気に入られたということですか」と町会長。
「多分、そうだと思います。」
「『是非また、お遊びに来てください』と言ったのは、渡辺さんを、もう一度、回したいということではなかったのですね」と町会長。
「違いますよ。回ってしまったのは、あのとき1回だけです。」
「『是非またお遊びに来てください』と言われて、何と答えたのですか」と町会長。
「『僕も、とても興味があります。スキーのシーズンが終わったら、是非また伺いたいと思います』と答えました。」
「中神先生は、怪しいものを、まだまだ持っていそうですね」と町会長。
「そうなんですよ。もう一度行って、あの丸い、白いやつの正体を見極めたいという気持ちはありましたね。」
「ところで、スキーは陰のスポーツではないのですか」と町会長。
「おっしゃる通りです。あの頃は、陰陽が分かり始めた頃だったので、スポーツの陰陽や、ゲームの陰陽は全く分かっていなかったし、関心もなかったですね。」
「スキーをすると、どういう問題が起こるのですか」と町会長。
「あの頃は気づかなかったのですが、スキーをすると、脳の機能が低下します。」
「スキーと脳が関係しているのですか」と町会長。
「おっしゃる通りです。」
「なぜ、スキーと脳が関係しているのですか」と町会長。
2020/10/7
