「チャクラの絵があったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。チャクラの絵の前、1メートル半ぐらいのところに立つと、体がぐるぐる回ってしまったのです。」

「チャクラの絵には、それほどの威力があるのですか」と町会長。

「チャクラの絵ではありませんでした。『どうも、ここに何かあるみたいですよ』と足下を指すと、『下じゃあなくて、上ですよ』と奥さんが言うのです。」

「天井に、何か、仕掛けがあったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。天井を見ると、何か、白くて丸いものが付いていました。」

「白くて丸いものですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。『これは何ですか』と聞くと、『そこから、気が出ているみたいですよ』と奥さんが言うのです。」

「天井に付けてある、白くて丸い物から出る気で、体が回ってしまったのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「そんな話聞いたことがありませんが」と町会長。

「僕だって、聞いたことも、本で読んだこともありませんでしたよ。」

「体がぐるぐる回って、止まらなくなってしまったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。体は回るだけでなく、大きく捻れていくのです。」

「催眠術にかかったというわけではないのですね」と町会長。

「中神先生は、催眠術はやりません。体はさらに捻れて行くのです。すると、『渡辺さんから、すごく強い気が出ています』と中神先生が言うのです。そして奥さんも『主人は、若い頃から、そういうものを研究してきたのですが、渡辺さんのように、最初から分かってくれると、とてもうれしいです』と言うのですよ。そしたら中神先生も『僕もうれしいです』と言うのです。」

「渡辺さんが回ったことが、奥さんもうれしかったのですね」と町会長。

「そうなんですよ。僕は中神夫妻を、思い切り喜ばせてしまったようです。」

「それで体の回るのは止まったのですか」と町会長。

「その後どうしたのか、はっきりした記憶がないのですが、その場に倒れこんでしまったような気がします。」

「止まることは、止まったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。約束の5分が経ったので、『残念なのですが、仕事があるので、これで失礼します』と言うと、『私の研究が分かる人に出会えて、本当にうれしいです。是非、また、お遊びに来てください』と中神先生は言ったのです。」

2020/10/6