「ベトナムと海を挟んだブルネイでは、陽の目の人と陰の目の人が半々くらいです。」

「それでは、ベトナムで陽の目の人間が発生したということですか」と町会長。

「それが、ベトナムからさらに離れたフィリピンでは、陽の目の人が9割くらいはいるようです。」

「ベトナムが8割くらいで、フィリピンでは9割以上ということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。それで、目が陽の人間は、フィリピンで発生したのではないかと推定しています。」

「ベトナムではなく、フィリピンでですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。先ほど話したように、ヴュルム氷期は18000年ほど前に低温のピークになり、海面は100メートル前後低くなっています。」

「そして、ベトナムがあるインドシナ半島はフィリピンまで陸続きだったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。ヴュルム氷期にあっても、フィリピンは、地球上で温暖で、降雨が多い地域だったと推定しています。」

「赤道に近いので日射量が多いのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。ウィキペディアの『赤道』に、『赤道上は年間を通じた日射量(面積あたりの日射量)が最も大きい。そのため温暖で、強い上昇気流を生じている。この上昇気流のため低気圧地帯(熱帯収束帯)を生じ、雨量の豊富な熱帯の気候を形成している』という説明があります。」

「ヴュルム氷期でも、赤道に近いほど暖かく、降雨も多かったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。氷期というのは、地球全体が同じように寒くなるのではなく、南極や北極に近い高緯度地域と、赤道に近い低緯度地域の間の温度差が大きくなることが知られています。」

「そうすると、フィリピンは、ヴュルム氷期でも、植物が茂り、動物も多く、人間にとっては楽園と言えるような環境だったということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。人間に進化が起こるには、人間の数が多いというのが一つの条件になります。」

「人間の数が多ければ、潜在的進化をしている人が多くなるからですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。そういう意味では、海に没してしまった『スンダランド』は、ヴュルム氷期からヤンガードリアス、それに続く温暖化の時代に、人間が進化する可能性を秘めた場所だったと言えます。」

「そういう意味では、77億の人間がいる現在の地球は、人間が進化しやすい条件をそなえているのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。例えば、水爆を使った第3次世界大戦が勃発し、文明が崩壊して、氷期の到来のために99パーセントぐらいの人間が死ぬようなことがあれば、現在の人間より優秀な人間が現れる可能性は極めて高いと推定しています。」

2021/1/20