「今考えると、東大医学部に首席で入った先生が名刺代わりにくれた本は、『医師がすすめる温泉旅館』と言う専門分野に関係している本でした。」

「そうですよね。本を出版するほど英文法が好きなら、英語の講師になりますよね」と町会長。

「川上さんの話だと、英語を勉強したのは中学生までで、高校ではドイツ語を勉強したと言っていました。」

「それで、英文法の本を書くのは変ですよね」と町会長。

「僕は、マルクスがドイツ人なので、高校ではドイツ語を勉強したため、マル経をやったのだと思っていました。」

「川上さんは、ドイツ語が堪能なのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。ドイツ語の単語で知らない単語はないと言っていました。」

「ドイツ語の辞書を一冊丸暗記しているということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。それなら、マルクスの資本論を原書で読むのも簡単だろうなということになります。」

「なるほど。英語の単語は、どうだったのですか」と町会長。

「川上さんのことだから、辞書を一冊くらいは暗記したと思うのですが、『英語の単語は、ドイツ語の単語のよりはるかに多いので、全て覚えることはできない』と言っていました」

「なるほど。それで、ジャパンタイムズの1面が、辞書なしで読めるようになるのに1年かかったのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「英語の単語は、ドイツ語の単語より多いのですか」と町会長。

「ジャーマニックと呼ばれるドイツ語系統の言葉とロマーンスと呼ばれるフランス語系統の言葉が一緒になってできているので、単語数が多いのです。ウィキペディアの『オックスフォード英語辞典』に、『ギネス・ワールド・レコーズによれば、約600,000語を収録するオックスフォード英語辞典は世界で最も包括的な単一の言語による辞書刊行物である』という記述があります。」

「国内で売られているオックスフォード英語辞典には、どのくらいの単語数が収録されているのですか」と町会長。

「アマゾンで売られているオックスフォード現代英英辞典の説明に、『228,000以上の見出し語・派生語・成句等を収録』と言う記載があります。」

「ドイツ語の辞書には、どのくらいの単語数が収録されているのですか」と町会長。

「小学館の独和大辞典には、わが国最新・最大の16万語が収録されています。」

「川上さんは、ドイツ語の単語を16万語も暗記していたのですか」と町会長。

「本人には聞いていませんが、川上さんが『ドイツ語で知らない単語はない』と断言した以上、16万語暗記していたのだと思います。しかし、『ドイツ語は二つの単語を組み合わせると新しい単語になる』とも言っていたので、実際に暗記しなければならなかったのは、数万語くらいかも知れません。」

2020/10/26