「『クロスボーダーの資本取引』というのは、『外国との資本取引』という意味だということは分かるのですが、『資本取引』という言葉に少し抵抗が・・・」と町会長。

「抵抗があるのは当然です。『資本取引』というのは外為法に関係する専門用語です。」

「『資本取引』というのは、専門用語なのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。ウィキペディアに『資本取引』という項目がないので、説明しにくい用語なのだと思います。」

「『資本取引』というのは、難しい用語なのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。goo国語辞書には、『国際間の取引のうち、直接投資・延払信用・貿易信用・借款・証券投資など対外資産・負債の増減をもたらす取引』と記載されています。」

「『直接投資』と言いますと?」と町会長。

「ウィキペディアの『直接投資』に、『直接投資とは、企業が株式取得、工場を建設し事業を行うことを目的として投資することである。対外直接投資は、外国の企業に対して、永続的な権益を取得する(経営を支配する)ことを目的に行われる投資である』という説明があります。」

「『直接投資』は、外国の企業の経営を支配するための投資なのですか」と町会長。

「基本的な考え方としては、そうなんですが、ウィキペディアの『直接投資』には、さらに、『国際収支統計について定めたIMF国際収支マニュアルでは、直接投資は親会社が投資先の企業の普通株または議決権の10%以上を所有する場合、もしくはこれに相当する場合を直接投資であると定義している』という説明があります。」

「投資先の企業の普通株または議決権の10%を所有では、経営を支配することはできませんね」と町会長。

「おっしゃる通りです。IMF国際収支マニュアルでは、そうなっているということです。ウィキペディアの『直接投資』には、さらに、『具体的に直接投資として認識される投資とは、海外の投資先の企業に対する株式の取得、貸付、債券保有、不動産の取得、海外子会社の再投資収益などである』という説明があります。」

「なるほど。『延払信用』と言いますと?」と町会長。

「『延払信用』という言葉は、ウェブ上にも、goo国語辞書にもないのですが、ブリタニカ国際大百科事典の『延払い輸出』に『輸出業者が相手輸入業者に対し輸出商品の代金支払いを一定期間繰延べる決済条件を認めて行う輸出方式。ユーザンスのように短期間の信用供与とは区別される国際間の長期信用供与で,通常は機械設備や船舶などの大型プラント類の輸出について行われる』という説明があります。」

「『ユーザンス』と言いますと?」と町会長。

「ブリタニカ国際大百科事典の『ユーザンス』に、『本来は手形の支払期限をいうが,一覧払手形に対する期限付為替手形の意味に転化し,さらに外国為替銀行が信用を供与し,一定期間支払いを猶予する場合に用いられることが一般化した。輸出為替にユーザンスがつけられることを輸出ユーザンスといい,輸入為替につけられることを輸入ユーザンスという』という説明があります。」

「それでは、『延払信用』というのは、輸出業者が相手輸入業者に対し輸出商品の代金支払いを一定期間繰延べるという国際間の長期信用供与のことですか」と町会長。

「goo国語辞書に『国際間の取引のうち・・・対外資産・負債の増減をもたらす取引』と説明されているので、国際間の短期の信用供与も入ると思います。」

2020/12/10