「なぜ、信用供与が資本取引に入るのですか」と町会長。

「『資本』というのは、会計学の概念で、『資産』から『負債』を引いたものになります。」

「『資産』と言いますと?」と町会長。

「ウィキペディアの『資産』に、『資産とは、会計学用語であり、財務会計および簿記における勘定科目の区分の一つ。会社に帰属し、貨幣を尺度とする評価が可能で、かつ将来的に会社に収益をもたらすことが期待される経済的価値のことをいう』という説明があります。」

「会社が持っている財産と考えればいいのでしょうか」と町会長。

「おっしゃる通りです。少し分かりにくいのは、『売掛金』のようなものも資産に入ることです。」

「『売掛金』と言いますと?」と町会長。

「ウィキペディアの『売掛金』に、『売掛金は、掛取引によって商品を販売した場合に代金を受領する権利(債権)をいう』という説明があります。」

「『掛取引』と言いますと?」と町会長。

「ウィキペディアの『掛取引』に、『掛取引とは、まず納品(商品の引渡し)が行われ、後日代金の決済が行われる取引である』という説明があります。」

「なるほど。『売掛金』というのは、信用販売をした代金を受領する権利のことなのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「『売掛金』が『資産』だということは、『売掛金』は『資本』の一部になるということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。『資本』は『資産』から『負債』引いたものなので、『資本』の一部になります。」

「それで、信用販売は資産取引になるということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「なるほど。『貿易信用』と言いますと?」と町会長。

「『貿易信用』という言葉も、ウェブ上にも、goo国語辞書にもないのですが、貿易においては、輸出業者が商品を発送するのと、輸入業者が商品を受け取るのを同時に行うことはできません。」

「海外に輸送するには何日もかかるからですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。輸出業者は代金が支払われるという保証がないと、商品の発送ができません。そのため、輸入業者は、信用状と呼ばれる支払い確約書を銀行に作成してもらい、輸出業者側の銀行に送ります。」

「なるほど。輸入業者が銀行に支払いの保証をしてもらい、信用できる業者であることが確約されると、商品を手に入れるまで支払をする必要がないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。『貿易信用』というのは、このような貿易にかかわる信用取引のことを言っているのだと思います。」

「なるほど。『借款』と言いますと?」と町会長。

「ウィキペディアの『借款』には、『借款とは、国際機関と国家間または、それぞれ異なる国家の政府や公的機関間における長期間にわたる資金の融資のこと』という説明があります。」

「なるほど。『資本取引』は一応理解しましたが、難しい用語ですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。実は、財務省が毎年『本邦対外資産負債残高』を発表していますが、発表される項目は、直接投資、証券投資、金融派生商品、その他投資、外貨準備の5つです。ですから、一般に、外国との資産取引と言われるのは、この5項目ではないかと推定しています。」

「なるほど。財務省の『本邦対外資産負債残高』だと、会計学を知らない人にも理解しやすいね」

「おっしゃる通りです。実は、日本でも、資本取引は1998年まで事前届出・許可制だったようです。」

「日本も、20年ほど前までは、資本取引を管理していたのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。財務省の『外為法の主な内容(経済制裁措置以外)』に、『1998年(平成10年)4月以降、外国為替銀行制度、指定証券会社制度、両替商制度が廃止され、外国為替業務に着目した規制が撤廃されました。したがって、銀行以外の者でも自由に外貨の売買を業務として行うことが可能です。ただし、為替取引、預金の受入れ等の業務を行うことについては、別途銀行法等の適用があります』という記載があります。」

「なるほど。それでは、中国の資本取引に厳しい制約が課されていても、不思議はありませんね」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

2020/12/11